photo/Nakata Kenji
text/Futatsuya Ayako
自分の住む町に“ 居場所”があると、毎日の暮らしは楽しく、心地よくなります。かつてたくさんの子供たちの居場所だった入船北小学校は2015年に廃校となりましたが、その跡地は今、「まちづくり活動プラザ」として生まれ変わりました。小学校時代の施設を活かし、多目的室や体育館、運動場などを利用できるほか、まちづくり活動団体や市によるさまざまな事業を実施し、市民の新たな居場所をつくり出しています。その中のひとつが、建築設計事務所を経営する小川裕之さん、江美さん夫妻が運営する「手の舎」です。
手の舎には、電動ドリルやノコギリなどを備え、チケット制で利用できる工作室や、クリエイター向けのシェアアトリエ、ものづくり系のイベントが開催されるワークショップスペースがあります。「ここを工作室にしようと思ったのは、『うららかマルシェ』をやっていたときに看板やテーブルを自分で作っていたんですけど、音を立てて作業できる広い場所が全然なかったからなんです」と江美さん。続けて裕之さんも「工作したいけど場所がないっていう人は、ほかにもいるだろうなと思って」と話します。黒板や机など教室の面影を残した空間に工具がずらりと並ぶ様子を眺めていると、なんだかワクワクしてきます。
「うららかマルシェ」とは、浦安の雑貨店や生花店などと一緒に江美さんが2013年から始めた活動です。「もともと国立に住んでいたのですが、結婚を機に夫の実家に近い浦安に越して来ました。でも、立ち寄りたいお店や場所が少なくて…」。あき地なども多い新浦安の町の様子を見て、都内で開催されているファーマーズマーケットのようなものがここでもできないかと考えた江美さんは、思い切って行動を起こしました。「知り合いがいないので、スベっても別にいいや!って」と江美さんは笑いますが、開始当時とは形態を少し変えつつも現在も不定期開催するほど、定着したイベントになりました。
「最初は素敵なお店が浦安にもあったらなと思っていたし、そういう場所が欲しくて活動を始めましたが、子供が生まれてからは浦安の子育てのしやすさを実感しています」と、愛着が増してきた様子の江美さん。「でも、せっかく自分たちでこういう場所を運営しているので、まだまだおもしろいことをやっていきたいですね」。小川さん夫妻の作る場は、まだまだアップデートされていきそうです。
住所 | 〒279-0012 浦安市入船 5-45-1 まちづくり活動プラザ 206 207 208 号室 MAP |
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定休日 | 水・土・日・祝日休 ※イベントにより土曜オープン |
URL | https://www.tenosha.com/ |
その他 | お問い合わせはメール( info@tenosha@gmail.com )
10:00 ~16:30(16:00 最終受付) |
○手の舎工作室利用 1回500円~
○イベント告知
「うららかHOMEROOM」@手の舎2/16(土)11:00~16:00
当代島のパン屋さん「カンロ」による、パン作りワークショップ、プロのパーカッショニストさんによる、たいこワークショップ、手の舎メンバーによる、工作体験ワークショップ等、ワークショップが盛りだくさんの大人も子供も楽しめるクリエイティブなイベントです。是非ご家族でお越しください!