~江戸川硝子~
職人の技が光る美しいガラス製品
風を送るダクトが張り巡らされ、宇宙船のような窯の周りをキビキビと無駄なく動く職人さんたち。1400℃にもなるという窯から溶かされたガラスを鉄製のさおで巻き取り、吹いたり、伸ばしたりして、さまざまな形に変えていきます。江戸時代に生まれた江戸硝子は、一つひとつ手作りで製造され、手作りだからこその深みや味わい、デザイン性の高さが魅力。その芸術性の高さから、東京都伝統工芸品、国の伝統的工芸品にも指定されています。田島硝子ではこの技法を活かした多彩なグラスを製造していますが、なかでも評判なのが「富士山グラス」です。グラスの底に富士山が形作られ、赤ワインを入れると赤色、ウイスキーなら茶色と、注ぐ飲み物によって富士山の色が変わります。「最初はビールを入れると泡が雪に見える富士山宝永グラスというビールグラスを作っていたんです。ですが、ほかの飲み物でも楽しめるグラスを作りたいと考え付いたのが今の富士山グラスです」と語る田嶌大輔さん。重量感がありながら手にしっくりなじみ、縁起もよいグラスは、贈答用として、また富士山好きの外国の方にも人気です。
「30年前は都内でも50軒あったガラス工房も今は3軒のみ。価格が手頃な輸入品が増え、高いものがなかなか売れない時代ですが、いいものを作ればまだまだ需要はあります。職人も減ってきてはいますが、この技術を残していきたいですね。江戸川区の皆さんにもまだまだ地元で伝統工芸を守ってがんばっている会社があると知ってほしいです」と田嶌さん。江戸硝子のほかにガラスの表面にカットで模様を施し、繊細なデザインが特徴の江戸切子、豊富な色のバリエーションがある被せ硝子なども作っています。見た目も美しいグラスで、おいしいお酒を味わえば、ひと味違ってくるはずです。
作る製品によって、さおを向ける角度、空気の入れ方を変えていきます
高温の窯から溶けたガラスを取り出し、吹き手に渡していきます
被せ硝子に工業用ダイヤモンドで繊細な模様を刻んでいく江戸切子
空気を入れて成形した後、型から取り出して、冷やしている富士山グラス
田島硝子が色を生み出したという珍しい黒の切子。魔除けの効果があるという竹籠の八角形の網目模様
【瑠璃】透明のガラスに薄く吹いた色硝子を重ね、雪を被った山頂はサンドブラスト(彫刻硝子)
【赤】瑠璃と合わせて、青富士、赤富士のペアのおちょことして木箱入りで販売も
底が富士山の形になった型にガラスを入れ、空気を吹き込んで成形。ほかにタンブラー5500 円も
※主に受注生産ですが、富士山グラスなどの オリジナル商品はHPより購入可能
住所 | 〒 東京都江戸川区松江4-18-8 MAP |
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電話 | 03-3652-2727 |
URL | https://www.tajimaglass.com/ |
代表取締役 田嶌大輔さん
「大切な人へのギフトや記念品におすすめです」