南葛西の総合レクリエーション公園の近くに広がる約1000㎡の畑。青々とした野菜が育ち、生産者直売と書かれたのぼりが目を引きます。以前はサラリーマンをしていて、お父様が亡くなったことがきっかけで農場を始めたという篠原巌さん。奥様の明美さん、山﨑美鈴さんと日々野菜作りに精を出します。以前取材した際にSDGsの取り組みをしていると聞き、改めて話を聞きました。
「昔この辺は、漁業や農業をしている人が多く、祖父や父も農業をしていました。畑を引き継いだ頃は、仕事をしていたこともあり、趣味程度。その後知り合いからアドバイスをもらい、2014年から販売を開始。野菜作りは独学ですが、最初から無農薬の露地栽培にこだわりました。露地栽培は天気の影響を受けますし、無農薬だと虫がつきやすくなるなど大変なことが多い。種を植えたうち食べられるものは半分ほどなんです。規格に合う商品は北葛西にあるJA農産物直売所に卸しています。それ以外は畑の横の直売所で販売。その中でおいしいけど大きさが不揃いといった規格外のものはお安くしています。それ以外の食べられない部分は、米ぬか、もみ殻に微生物が入った菌を加え、分解して肥料にして土に混ぜます。なるべく無駄を出さないよう努力しています。スーパーなどで売られている野菜は大量生産するために、農薬を使ってキレイに作っているもの。露地栽培は管理が大変ですが、雨には草木の成長を促進させる窒素が含まれますし、太陽の光を直接浴びることで光合成が活性化して栄養価も高くなります。また、根っこがあると長持ちするので、根っこ付きで販売。なるべく薬を使わず手間暇かけて昔ながらの製法で作っています。安心安全な野菜を届けたいんです」と篠原さん。
2022年11月からは山﨑さんの親戚が熊本阿蘇で作っている「SPFやまとなでしこポーク」を販売。「阿蘇の高原でストレスなく育った豚で、ホルモン剤などの薬を使っていない安全で味わい深いお肉ですよ」と山﨑さん。
「直売所をやっていると、お客さんの顔が見えて、直接話ができる。おいしかったよと言ってもらえるのがなにより嬉しいです」と篠原さん。今では遠くから通ってくる常連さんも増えているそう。夏はナス、ミニトマト、キュウリ、オクラ、ピーマンなどの野菜が並びます。無農薬で素材本来の味わいが広がる新鮮な野菜をいただきましょう。
住所 | 〒134-0085 東京都江戸川区南葛西4-14-15 MAP |
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電話 | 03-3689-1045 |
営業時間 | 野菜販売12:00~18:00、肉販売10:00~15:00 |
定休日 | 野菜販売 不定休、肉販売 土・日曜定休 |