Photo/Naoki Shimoda
福祉系の大学を出た後、人の役に立つ仕事に就きたいとスターツケアサービスに入社。「グループホームきらら北小岩」で働いて3年目という石森さん。「介護施設といっても、入居者の症状やサービス内容によって、さまざまなタイプがあります。『グループホームきらら』は、認知症の高齢者の方が対象ですが、共同生活をしながら、買い物、食事、洗濯、趣味など、普通にそれぞれ自分の生活を送るという施設です」。そのような場所で、石森さんはどのように働いているのでしょうか。
「日勤と夜勤があります。日勤は朝出勤し、入居者の方と買い物に行き、一緒にお昼ごはんを作って食べます。その後は皆さん思い思いに過ごされている中で、移動の際の介助や重いものを持つなど、できないことの手伝いをします。皆さんと楽しくおしゃべりしながら、一緒に洗濯したタオルを畳んだり、お盆を拭いたりといったこともしています。夜勤は夕方出勤して、夕ごはんを一緒に作って食べます。夜の間は皆さんの入浴や寝る準備を手伝ったりして、その後はなにかの場合に備えて待機しています」。入居者の方と仲よく接している石森さんですが、初めはうまく接することができないようでした。
「最初は、私自身なにを話していいかわからないし、ずっと無口で無表情。そんな状態なので、入居者の方からも全然話をしてもらえませんでした。だからどうしたらいいか悩みながらも、少しずつでも声をかけていこうと決めました。話しかけているうちに、ようやく名前を覚えてもらい、声をかけてもらうようになった時、やっとこの人の生活の一部になれたんだと実感しました。毎日のやりとりの中で徐々に信頼関係ができたのだと思います。最初は、こちらが一方的になにかしてあげているという意識が強かったんだと思います」と苦笑いを浮かべる石森さん。
「自分では家事をあまりしていなかったので、味噌汁の作り方やボタンの付け方など、皆さんに教わることも多いです。今では、なんだか孫の気分で、冗談を言い合ったり、たまには叱られたりすることもあります。本当の家族の方には代われないですが、家族の一員になれたような気になりますね。今ではちょっとした表情やしぐさでなにをしたいかわかるようになりましたよ。おばあちゃんたち、かわいいです(笑)」と笑顔で語ってくれた。働いている様子を見ていると、仕事をしているというより、楽しそうにおばあちゃんと話している石森さんの笑顔が印象的でした。そして、その笑顔が入居者の皆さんの笑顔へと広がっていました。
【地元の認知症の人のみが入れる「グループホームきらら」】
なじみのある町で過ごすことで、家族はもちろん、知り合いも多いので、人とのかかわりが多くなるということを重視しています。住む家が変わっても、住み慣れた町に住み続けるので、生活の変化に対する心身への負担が少なく、症状の進行を遅らせるといった効果もあります。
【地元に根差したスターツのケア事業】
スターツケアサービスでは、「グループホームきらら」のほかに、介護付き有料老人ホーム「ケアホームうらら」、コンシェルジュが常駐するシニア賃貸住宅「ライフサポートレジデンスゆらら」を運営。症状の変化によって、ほかの施設を紹介するなどの連携も行っています。
※記事内容は2015年8月時点のものです
住所 | 〒133-0051 東京都江戸川区北小岩4-40-13 MAP |
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電話 | 03-5622-7246 |
URL | http://www.starts.co.jp/s-careservice/ |
その他 | 京成電鉄線江戸川駅より徒歩8分 |